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ソフトボール投げの全国平均は?|投げるのが苦手な子に親ができること

2026年7月更新

「うちの子、ボール投げが得意じゃないんです」という相談は多く聞かれます。スポーツ庁の全国体力・運動能力、運動習慣等調査を見ると、投げる能力は確かに過去16年間で低下しています。しかし、最近の傾向は異なります。

この記事では、スポーツ庁の実績値から見た投げる能力の現状と、発達段階における個人差の正常性、そして親にできることを紹介します。

このページについて

  • 対象:小学5年生のソフトボール投げ
  • 令和7年度全国平均:男子21.06m、女子13.10m
  • 重要:個人差が大きい発達段階。「この距離を投げるべき」という基準はない

16年間で何が変わったか

スポーツ庁の全国体力調査から見ると、小学5年生のソフトボール投げの記録は、長期的には低下しています。

年度男子女子
平成20年度(2008年)25.39 m14.85 m
平成30年度(2018年)22.14 m13.76 m
令和4年度(2022年)20.31 m13.16 m
令和7年度(2026年)21.06 m13.10 m

16年間の変化

  • 男子:平成20年度25.39m → 令和7年度21.06m(4.33m低下)
  • 女子:平成20年度14.85m → 令和7年度13.10m(1.75m低下)

ただし、令和4年度が最低で、令和7年度は令和6年度(男子20.74m、女子13.15m)から回復しています。スポーツ庁も「ボール投げは小中学校男子で直近向上傾向」とコメントしており、最近の数年間では改善が見られます。

投げるという動作は、発達段階で個人差が大きい

「ボール投げが苦手」というお子さんは少なくありませんが、これは珍しいことではなく、発達の正常な範囲内です。投げる動作の習得には、強い個人差があります。

文部科学省「幼児期運動指針」より

「4~5歳から投げるなどの用具操作の経験が望ましい」

出典: 文部科学省「幼児期運動指針」

文部科学省が示す発達段階では、4~5歳から投げ経験が始まり、小学低学年で片手投げの習得、中高学年で段階的に技術向上が図られるという設計です。つまり、小学5年生の時点で「◯メートル投げるべき」という目標値は存在しません。令和7年度の全国平均21.06m(男子)は、あくまで「現在の平均値」であり「目指すべき値」ではないのです。

重要な区別

体力テストの値は「実績値」です。「◯年生は◯メートル投げられなければいけない」という発達目標ではなく、全国の子どもたちがどのくらい投げられているかを示した統計値に過ぎません。

低下の原因は複合的

「なぜ16年で4メートルも低下したのか」という質問をよく受けます。このような低下が見られるとき、その背景にはしばしば複数の要因が関わっていると考えられています。

1. 幼少期の外遊び・スポーツ活動時間の減少

2. 遊び場(河原・公園など自由に投げられる空間)の減少

3. スクリーンタイム(ゲーム・スマートフォン)増加による活動時間減

4. 少子化による仲間の数の減少

5. 幼少期の神経発達期における投げ動作経験の不足

原因の特定は難しい

スポーツ庁の調査は「1週間の総運動時間が60分未満の割合は増加傾向」という相関データを提供していますが、「運動時間が減ったから投げが下手になった」という因果関係を特定しているわけではありません。上記の複数要因が、複合的に関わっていると考えられます。

親にできることは段階的な指導

文部科学省「小学校体育指導の手引」では、投げ能力の習得について、以下の段階が示されています。

段階1. 軽く小さいボールを使用

動きやすく、恐怖心が少ないボールから始める

段階2. ゲーム的な学習活動

「的当て」など遊び感覚で投げ経験を積む

段階3. 片手投げから始める

基本となる片手投げの動作を習得

段階4. 段階的に技術を高める

投げの角度、腕の振り方など、段階的に改善

家庭でできることとしては、安全な場所で軽いボールを使って、楽しみながら投げの経験を増やすことが効果的です。公園で的当てのゲームをしたり、段階的に距離を伸ばしたりするなど、無理のない範囲で続けることが大切です。

投げるのが得意でなくても、別の動きが得意かもしれない

新体力テストの8種目(握力・上体起こし・長座体前屈・反復横とび・シャトルラン・50m走・立ち幅とび・ソフトボール投げ)を見ると、お子さんの体力の特徴は多様です。

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出典・参考資料

  • 文部科学省(スポーツ庁委託)「体力・運動能力調査報告書」— 新体力テスト8種目の全国平均値データ
  • スポーツ庁「令和7年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査」結果 https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/kodomo/zencyo/1411922_00014.html
  • 文部科学省「幼児期運動指針」 https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/undousisin/1319771.htm
  • 同「小学校学習指導要領 体育編」 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/tai.htm
  • ※ 運動発達・スポーツ科学に関する内容は、スポーツ科学分野で広く知られた知見をもとに当サイトが解説したものです。
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