
小学生は1週間にどれくらい運動している?|全国データで見る運動時間
2026年7月更新
「お子さんは1週間でどのくらい運動していると思いますか?」と聞かれて、すぐに答えられる親は多くありません。体育の授業は週2時間程度ですが、学校以外での運動時間についても知ることは、お子さんの健康管理に欠かせません。
スポーツ庁の令和7年度調査では、小学5年生が体育の授業を除いて「1週間でどのくらい運動しているか」を尋ねています。その答えから、日本の子どもたちの運動習慣の実態が浮かび上がります。
平均週間運動時間:男子 vs 女子
まず全体像を見てみましょう。小学5年生(令和7年度)が、学校の体育の授業を除いて1週間に運動する平均時間は次のとおりです。
男子
522.93分
1週間の合計
= 約8時間43分
女子
315.17分
1週間の合計
= 約5時間15分
この差は何を意味するのか
女子の運動時間は男子の60%にとどまっています。週あたり約207分(3時間28分)の開きがあります。これは、1年間では約10,700分、つまり178時間以上の差になります。
では、この差はどの曜日に大きいのでしょうか。曜日別に見ると、より詳しい実態が見えてきます。
曜日別で見える「休日」の差
平日と休日では、子どもたちの時間の使い方に大きな違いがあります。
| 曜日 | 男子(分) | 女子(分) | 男女差(分) |
|---|---|---|---|
| 月曜日 | 52.13 | 34.98 | 17.15 |
| 火曜日 | 55.27 | 36.03 | 19.24 |
| 水曜日 | 61.44 | 41.82 | 19.62 |
| 木曜日 | 57.13 | 37.98 | 19.15 |
| 金曜日 | 56.20 | 38.96 | 17.24 |
| 土曜日 | 125.52 | 68.05 | 57.47 |
| 日曜日 | 120.11 | 58.91 | 61.20 |
平日と休日の過ごし方の差
- 平日(月〜金):男女差は17〜20分程度。体育の授業や部活で時間が決まっているため、差が小さい
- 土曜日:男女差は57分。男子は平均125分、女子は68分
- 日曜日:男女差は61分。男子は平均120分、女子は59分
休日の差が60分を超えることは、両親による差別的な時間配分を意味するわけではありません。むしろ「自分が好きなことをする時間」を自由に選べるようになる時間帯だからこそ、男女の選好の違いが顕著に表れているのです。
「60分未満」と「420分以上」の割合推移
一方で、1週間の運動時間がどの程度の子どもたちが多いのかについても、調査では捉えています。厚生労働省や世界保健機関(WHO)は、子どもの週間運動時間として「420分以上(1週間で7時間以上)」を推奨しています。そして「60分未満」は、極めて少ない層です。
スポーツ庁は、この両層の割合の長期的な変化について、次のように報告しています。
- ・「1週間の総運動時間が60分未満の割合は、小中学校男女ともに増加傾向である。」
- ・「1週間の総運動時間が420分以上の割合は、小中学校男女ともに減少傾向である。」
出典: スポーツ庁「令和7年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について(概要)」
つまり、「ほぼ運動しない子」が増える一方で、「かなり積極的に運動する子」が減っているということです。日本の子どもたちの運動習慣が、二極化しつつあるのです。
運動習慣と体力の関係
では、運動時間と実際の体力には、どのような関係があるのでしょうか。スポーツ庁は、以下の傾向を指摘しています。
「『運動時間が長い』児童生徒ほど、体力合計点が高くなる傾向にある。」
出典: 同上
これが意味すること
週間運動時間が長いほど、体力テストで高い点数を獲得する傾向にあります。逆に言えば、週間運動時間が短い子どもほど、体力合計点が低い傾向にあるということです。当然の結果のように聞こえるかもしれませんが、この「傾向」は公式データに基づいた強い相関性を示しています。
小学5年生の現在の平均運動時間(男子522分・女子315分)が、今後どうなるかは不確実です。しかし、もし現在の「60分未満が増加」「420分以上が減少」という傾向が続けば、体力合計点全体の低下もあらためて懸念されます。
何が原因なのか——調査からは分かりません
「60分未満が増加傾向」であることが分かっても、その原因はこの調査からは直接的には分かりません。ゲームやスマートフォンが増えたから、という説明もありますが、それはあくまで推測です。
データは「現象」を示すが、「原因」は特定しない
この調査からは「60分未満の子が増えた」ことは分かります。しかし「なぜ増えたのか」については、別の研究や調査が必要になります。当サイトでは、推測を避け、原典のデータが明らかにしたことだけをお伝えしています。
休日の過ごし方を見直す
平日の運動時間は、学校の体育の授業や部活動である程度決まっています。そこで差をつけられるのは、休日の過ごし方です。土日の時間配分を変えるだけで、週間運動時間に大きな影響を与えることができます。
例えば、日曜日の運動時間が現在60分だとしたら、これを90分に増やすだけで、週間運動時間は30分増加します。1年続けば1,560分、つまり26時間の差になります。
重要な指摘
スポーツ庁のデータは「『運動は好き』と回答した児童生徒は、それ以外の児童生徒と比べ体力合計点が高い」と述べています。つまり、無理矢理運動させるのではなく、お子さんが「やってみたい」と思えるスポーツや運動を見つけることが、習慣化の第一歩になるかもしれません。
お子さんの適性から運動を選ぶ
当サイトの「わかる適性」では、新体力テストの記録から、お子さんがどのような運動能力に優れているかを診断できます。得意な能力が活かせるスポーツを見つけることで、「やってみたい」という気持ちが自然と湧いてくるかもしれません。休日の過ごし方を工夫する際の参考になれば幸いです。
出典・参考資料
- 文部科学省(スポーツ庁委託)「体力・運動能力調査報告書」— 新体力テスト8種目の全国平均値データ
- スポーツ庁「令和7年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査」結果 https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/kodomo/zencyo/1411922_00014.html
- 同 調査結果の概要(令和7年12月) https://www.mext.go.jp/sports/content/20251217-spt_sseisaku02-000046317_000101.pdf
- 同 小学校児童質問紙 https://www.mext.go.jp/sports/content/20251216-spt_sseisaku02-000046317_001002.xlsx
- ※ 運動発達・スポーツ科学に関する内容は、スポーツ科学分野で広く知られた知見をもとに当サイトが解説したものです。